犬のシャンプー｜人間用のシャンプーは犬に使っても大丈夫？

愛犬を自宅でシャンプーするとき
「犬に人のシャンプーを使っちゃダメなのかしら。」
と思ったことはありませんか？
結論からいうと、犬に人のシャンプーを使うべきではありません。

今回は犬と人間の皮膚の違いに触れながら、なぜ犬に人間用のシャンプーを使ってはいけないのかを解説していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、日常のケアにお役立てください。

犬の皮膚の特徴

犬の皮膚と人間の皮膚、どちらがデリケートだと思いますか？
「犬は動物だし、毛がたくさん生えているし、犬の方が強そうだな。」
と思う方も少なくないのではないでしょうか。

実は犬の皮膚は人間と異なる点が多く、とてもデリケートです。
どのような点が異なるのか、詳しくみていきましょう。

表皮の厚さの違い

犬の皮膚の1番外側である表皮の部分の厚さは、なんと人間の3分の1程度しかないと言われています。
表皮は皮膚のバリア機能を担っています。
表皮が薄いということは犬の皮膚は傷つきやすく、皮膚病にもなりやすいということです。

pHの違い

人間のシャンプーのCMでよく、「弱酸性」という言葉を耳にしますよね。
人間の皮膚は弱酸性なので、シャンプーも同じような弱酸性が肌にとって低刺激です。
しかし、犬の皮膚のpHは中性〜弱アルカリ性です。
そのため犬のシャンプーは中性〜弱アルカリ性で作られています。

油脂の違い

犬や人間の皮膚表面には油がバリアの様に被膜を作っています。
犬の油脂は人と違って固形成分を含むために、より強力に汚れを付着させます。
また犬の皮膚は多くの毛で覆われているため、汚れが落ちにくく、どんどん溜まっていってしまいます。
そしてこの脂っぽい汚れにハウスダストや泥などの汚れがまとわりつき、皮膚炎やアレルギーの原因ともなるのです。

犬のシャンプーと人間のシャンプーの違い

犬と人間のシャンプーの違いは、主に3つあります。

pHの違い

前述のように、犬の皮膚のpHは中性〜弱アルカリ性なので、人間用の弱酸性のシャンプーを使ってしまうと刺激が強く、皮膚を傷つけてしまいます。
犬用のシャンプーは中性〜弱アルカリ性で作られており、犬にとって低刺激です。

洗浄剤の違い

前述のように、犬の油脂は固形成分を含むため、人間よりも汚れが落ちづらいです。
人間と犬では油脂の種類が違うので、必要な洗浄剤の種類も異なります。
犬の毛についている汚れは犬用のシャンプーで落とすことができます。
さらに皮膚の汚れをしっかりと落とすためには犬用のクレンジング剤を使う必要があります。

香料の違い

人のシャンプーは香りをつけることによって、使い心地を良くしています。
犬は人の3000倍以上の嗅覚があると言われています。
人にとっては良い香りでも、犬にとっては刺激が強すぎる香りかもしれません。
犬のシャンプーは犬の負担を和らげるために香料が控えめに作られています。

犬のスキンケアの正しい方法

犬のシャンプーはスキンケアの方法の１つです。
人間のスキンケアのように、犬のスキンケアにもいくつかの方法があります。
シャンプーの効果を最大限に得られるよう、スキンケアについても知っておくと良いでしょう。

大まかな流れは以下の通りです。

よく濡らす
クレンジング剤で皮膚の汚れを浮かせる
シャンプーで毛と皮膚両方の汚れを落とす
よく洗い流す
保湿剤で保湿する

特に、よく濡らすという工程は重要です。
よく濡らすことによってクレンジングやシャンプーに含まれる洗浄成分をきちんと皮膚に馴染ませることができます。
また、シャンプーの後は必ずよく洗い流しましょう。
洗浄成分が肌に残ることは皮膚の状態を悪くします。
シャンプーをよく洗い流した後は保湿してあげることも大事です。
クレンジングやシャンプーでは汚れを落とすことができますが、同時に肌にとって必要な保湿成分も洗い流してしまいます。
保湿剤で潤いを補給してあげると、犬の皮膚のバリア機能が上手に働くことができます。